この図で、 (a)は一般的な順次チャンネルを切替 えてサンプルしてから変換する形式のシステムでありチャンネルごとにサンプリ ング時刻が異なるので注意が必要である。これを改良したものが(b)である。(b) は各チャンネルを同時にサンプリングして順次AD変換を行ってゆく形式である。 ともにAD変換器の1チャンネル分の変換時間にチャンネル数を掛けた時間がサン プリング時間となるため、多くのチャンネルを高速にサンプルする目的のために は極めて高速な変換器を必要とする。比較的低速(2kHz程度)であれば(a)は安価 なシステムとなる。(b)でも同じ性能が要求されるが、S&H 回路のホールディン グ特性に対する仕様が難しくなる。
一方(c)では、各チャンネルにそれぞれのAD変換器を備え付けたシステムであり、 変換器は同時に作動し、単チャンネルのみを変換をすればよいのでそれほど高速 の変換器を必要としないが、AD変換器の台数分だけ高価になりさらに各AD変換器 の特性とアンプ特性を一致させる必要が生じる。LSIの価格低下により、高性能 で安価なAD変換器が手に入りやすくなっているので、今まであまり勧められなかっ た(c)のシステムも十分実用性が出てきた。特に、100kHz程度で4チャンネル以下 の高速なデータ収集装置においては高いパフォーマンスとなる。
図4.2に割り込み駆動のADCのドライブルーティンの 一部を示します。
どのシステムにおいても入力の部分は マルチプレクサと アンプで成り立っているが、 マルチプレクサの方式として 入力信号の性質で片側をグランドにできない信号(電位差測定など)では、 両極性入力が用いられるが、 一方をグランドにできる(これが多い)では、 シングルエンドの入力となる。 シングルエンドでは、 マルチプレクサが簡略化できる(図4.3)。