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ガスクロマトグラフ

クロマトグラフには、 紙を固定相とした ペーパークロマト、 ガラスなど薄板の表面を固定相とした 薄膜クロマト、 管に固体や液体をパッキングした カラムクロマト、 がある。 ガスクロマトグラフ(図3.93)は 気体成分を対象としたカラムクロマトである。 これは、 ガスの種類によって 固定相(吸着剤)によるガスの吸着,離脱時間が 異なることを利用して 混合ガスを 充填カラムという粒子状の充填剤を詰めた管に流して、 異なる時間で 成分ごとに分離して流出する成分を 分析する方法である。 主に有機化合物の分離・分析に用いられるが、 燃焼ガスのような無機成分分析にも使われる。 カラムにはキャピラリーカラムという 内径0.2$\sim$0.5mmの石英製の細管の内壁に シリカゲル、活性炭、モレキュラシーブ、スクアランなど 吸着剤をコーティングした数10mの管を用いる。 充填カラムでは、吸着剤をセラミックなどに坦持させたものを使用する。 キャピラリーカラムでは極性別に数種類ある。

ガスの分析には 熱伝導率の違いを利用するTCD(熱伝導率検出)方法 と、 H$_2$の火炎を用いてイオン量を測るFID(火炎イオン検知)法 がある。

ここで、吸着とは 比較的弱いファンデルワールス力による物理吸着と 化学反応になる共有結合による強固な化学吸着がある。 物理吸着は吸着質を選ばず温度や圧力の制御で可逆的に吸脱着できるが、 化学吸着では吸着質により異なり、逆反応によって再生させる必要があり、 非可逆の場合がある。 物理吸着では吸着を起こす吸着剤の表面積の多い多孔体を利用して 吸着量を増す方法がよく用いられる。 吸着では吸着質が界面に付着して安定化するため、 吸着は低エンロトピ化($\Delta S < 0$)現象であり、 自然に吸着が振興するためには、自由エネルギー $\Delta G=\Delta H - T\Delta S$ はゼロもしくは負でなくてはならないので、 エンタルピ変化は負$\Delta H < 0$ でなければない。 そのため、吸着は発熱変化となる。 物理吸着では凝縮熱程度の発熱であるが、 化学吸着では反応熱となり、非常に大きい。 吸着量は、温度が低いほど蒸気圧が高いほど多くなるので、 吸着現象を継続させるためには冷却が必要になる。

ガスクロマトグラフは、物理吸着を利用したガスセンサである。



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Ken Kishimoto 2014-06-02