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ΔΣ方式

比較するという意味において 逐次比較型と原理的には同じであるが, 最も下位のビットのカウントアップとダウンを 0, +1 もしくは -1, 0,+1 の信号として 図4.12のようにシリアルデータ出力として出力 する方式である。 この方式はDA変換のbit数に関わらず、0,1 が順次出力するが DA変換のビット数はAD変換のビット数に一致する。

図 4.13: ΔΣ式ADC
4.13に示すように、 入力が1bitADの出力より大きいか小さいかを比較して、 結果に応じて$\pm\Delta E$ を加えて行く方式である。 AD変換のbit数を$n$とすると、 $\Delta E=V_{ref}/2^n $ である。 また、ビット数が少ないのでサンプリング速度を早くできる。 ナイキストのサンプリング速度より遥かに高い周波数で サンプリングしてエイリアスを防ぎ、 量子化誤差も小さくしている。

出力を受信する側にF/V変換器や積算カウンターを持てばよいので、 転送がわずか 1ビットでも 18bit など高い精度の出力が得られる。 データ量を1bitに圧縮することができるので オーディオや影像のように DC成分の少ない信号や通信のビットレートが限られている場合には 威力を発揮する。

回路が簡単、1ビットで質の良い変換が可能などの利点があるが、 積分器を内蔵するために、 スループット$dE/dt$の大きい急峻な変化には追従できず, 急峻な変化のないが多ビットADが必要な 音楽や音声などのCD記録などに用いられている。


Ken Kishimoto 2014-06-02