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誘導ノイズ

信号ラインを長く延ばすと信号ラインに 商用電源と同じ 50/60Hzの周期的な雑音が乗る。 また、スイッチング電源やPWM電力制御を行っている回路から発生する 高周波電磁波の影響を受けることがある。 この雑音は電源誘導ノイズと言われる。 この誘導ノイズは比較的大電流で低インピーダンスラインである 100VAC線や電源ラインの作る交流電磁場に高インピーダン スの信号線がアンテナと同じ働きをしているために起こるものであり、 信号線の 位置や方向を変えるとノイズの大きさが変化する。 この電磁誘導の大きさは回路ループに流れる電流と回路ループの面積の積で表せ るので 信号線がループ状になっ ていたり、電源ラインの2本(3本)の線が別々の電磁場を作っていると大きな誘 導電流が信号線上に起こりノイズとなる。

ループが開いている場合には、 回路に流れる電流が作る誘導によって起こる電流は少ないが、 ループが閉じている場合には誘導電流が流れるが、どちらもノイズである。 この誘導ノイズを抑えるためには図4.19のように ループ面積を最小にする配線とする必要がある。 ツイストペア線や リターンループによって、 ほぼ同じ面積の逆ループを作ると誘導起電力(流)が相殺されるため、 ノイズは低減する。 デジタル回路の場合には、 マージンと呼ばれる電圧余裕が比較的大きい値で存在し 0や1の論理情報は電位差で伝播してゆくが、 アナログ回路のグランド線を含み、回路配線には電流値が小さいばかりか、 デジタルのような電圧マージンは全くない。 そのため、アナログ回路にとって電磁誘導ノイズはやっかいな問題になり、 グランド線の電流設計が重要となる。

図 4.19: ノイズを受けにくいループ
\includegraphics{Figs/NoiseLoop}
図 4.20: 典型的ノイズ波形
\includegraphics{Figs/Noizeform}


Ken Kishimoto 2014-06-02