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温度スイッチ

温度スイッチは センサの必要条件を満たしておらず 温度の測定ができる温度センサではない。 図3.22に示すようなピエールキュリーが発見した 強磁性体が磁性を失う温度キュリー点を利用して、 温度をある温度以上と以下に区別する特性を用いて オーバーヒート検知などとして 多くの場所に使用されている。 表3.8に磁石とそのキュリー点を示した。 ホール素子と組み合わせて使う。

感温フェライトは常温で強磁性体であるが、 温度が変化してキュリー点を越すと常磁性体になる事を利用し、 磁束密度が変化するのを マグネットとリードスイッチでON/OFF検出する方法である。

図 3.22: 磁力と温度
$\textstyle \parbox{50mm}{
\includegraphics[width=50mm]{TgifFigs/magftotemp}\vspace{-1em}
}$
        
磁石の強さとキュリー点
材料 保持力 キュリー $$ 
  kA/m$\cdot$kOe 温度 $$ 
  $$  769  
フェライト磁石 230 $$263 450 $$460
ネオジム磁石 850 $$1030 310 $$400
サマリウムコバルト 1100 $$1990 750 $$800
アルニコ磁石 48 $> 850$ $$ 
MO記録膜 - 150 200 $$ 

サーミスタのように微弱電流を流す必要はない利点がある。 図3.23のように 低温時は磁束が軟磁性体中の感温フェライト中にあったものが キュリー点を越えると軟磁性体のリードに移り磁石に引き付けられて ON となる。 このキュリー点は 金属種や合金の配合率を変えて製作でき、 安定性がよく、 正確な温度再現性がある。

図 3.23: 感温リードスイッチ(TDKの資料から)
\includegraphics[scale=0.4]{TgifFigs/tswitch}

一般の鉄には 770のキュリー点があり江戸の刀匠は磁石に引き付けられ なくなるこの温度を用いて秘中の秘であった焼き入れ温度を知ったという。

記録メディアの一つであるMO(光磁気)ディスクでは、 記録点をレーザーで加熱し永久磁化させて行くことで記録する方式である。 この仲間には、 感熱サイリスタ、サーモセンスタ などもある。


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Ken Kishimoto 2014-06-02