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サクションパイロメータ

サクションパイロメータ ( 吸引高温計)は、 熱電対の放射損失をなくするために、 セラミックなどの耐火物でできた管にガスを吸引し、熱電対の周囲の壁の温度と 熱電対温接点の温度差を少なくして、放射損失による誤差を少なくするものであ る。
図 3.24: サクションパイロメータの例
    

この温度計では吸引量を増加して行くと、図3.24にあるよ うにあるガス速度で、温度のガス速度による変化が少なくなり、飽和してくる。

この実験は、 直径$\phi 3$mmのパイローメータを用いて 温度のわかった電気炉中で生成された空気を吸引したものであるが、 のど部の流速が 8.0m/s 以上になるようにすると誤差の少ない測定が可能になる。 直径$\phi 8$mmのパイローメータでは12$\sim$15 m/s 程度が必要とされている。

小型のサクションパイロメータでは、ガスの吸入管径2.5mm のものまである。こ の測定方法は周囲が、多孔質物質である場合のガス温度と多孔質である 固体壁の物質温度の分離測定に使用される。

指示温度 $T_s$と真の温度 $T_g$の関係では、

\begin{displaymath}
Ah(T_g-T_s) = A'\varepsilon \sigma (T_s^4 - T_0^4)
\end{displaymath} (3.20)

$A $ 熱電対表面積 $h$ 熱電対表面の熱伝達係数
$A'$ 形態を考えた表面積$=AF$ $\varepsilon$ 熱電対表面の放射係数
$\sigma$ ステファンボルツマン係数( $=5.67\times 10^{-8}$ W/m$^2$)
$T_g$ ガス温度 $T_s$ 熱電対表面温度
$T_0$ セラミック先端部の温度    
となる。 この式で、流速$w$が大きくなると $T_0 \rightarrow T_s$ となり、$h$も増加し、 $A'\approx A$であるので、 $T_g-T_s \rightarrow 0$ となってくる。



Ken Kishimoto 2014-06-02