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そのほかの温度計

超音波気体温度計は 環境測定によく用いられるようになった温度計である。 超音波音速は気温の他に湿度の影響も受ける。 この影響を受けた温度を音仮温度 (sonic virtual temperature)という。 大気圧下の音仮温度は次式で表される。
\begin{displaymath}
T_{sv}= T\left(1+0.3192\frac{p_w}{P}\right)
\end{displaymath} (3.22)

ここで、$P$は気圧、$p_w$は水蒸気分圧である。 図3.27に示すように、流れと角度$\theta$をなす 超音波発信器と受信器間距離$L$でバーストの到達時間は $U_d=U\cos\theta$, $C$を音速として、流れに順方向と逆方向で
\begin{displaymath}
t_1 = \frac{L}{C + U_d}, \qquad
t_2 = \frac{L}{C - U_d}
\end{displaymath} (3.23)

となり、これを解くと
$\displaystyle U_d$ $\textstyle =$ $\displaystyle \frac{L}{2}\left(\frac{1}{t_1}-\frac{1}{t_2}\right)$ (3.24)
$\displaystyle C$ $\textstyle =$ $\displaystyle \sqrt{\gamma RT_{sv}}= 20.059 \sqrt{T_{sv}}
=\frac{L}{2}\left(\frac{1}{t_1}+\frac{1}{t_2}\right)$ (3.25)

となり、$T_{sv}$と同時に流速$U_d$も求めることが出来る。 この値と別に測定した湿度から、温度$T$を計算で求めることが出来る. この方法では、$L$の大きさが精度を決めることになるために 精度を高くするためには 測定体積が大きくなる。

図 3.27: 超音波を利用した温度計
1mm

        

温度の絶対値には湿度の影響があり本質的に無視出来ない誤差が含まれる。 この風速計は可動部分がなく、 しかも任意の方向の風速成分を容易に測定出来ること, 風速変動と温度変動を同時に安定して測定出来ること等によりその応用範囲は広 い。 しかし、 この測定には十分な注意と一定の技術水準が必要とされる。

図 3.28: 超音波固体温度計の原理
         \includegraphics[scale=0.8]{TgifFigs/sonic_solid.eps}



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Ken Kishimoto 2014-06-02