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定湿度の実現:飽和塩法

相対湿度センサの校正を行うためには標準湿度となる計器が必要になる。 温度での融点や沸点を用いる原理的方法と同様に、飽和塩法がある。 飽和塩法とは 塩化ナトリウムなど塩類の飽和水溶液と 熱平衡状態にある空気の相対湿度は、 塩の種類と溶液の温度で定まるという原理を用いて、 塩の飽和水溶液を入れた容器を一定温度に保って平衡状態を作り、 その表面の空気の湿度を既知の値にする方法である。

塩によっては表3.9に示すように高い精度で空気の相対湿度が決 まる。この湿り空気は流すことが困難であるために、実験に供給する定湿度空気 を作ることができない。そのため、 上記の湿度センサの検定に用いられる。 この検定は深さが浅くシャーレのような溶液の表面積を広くした容器に 固体塩を入れ完全に溶けたあと固体が密に残っているような状態を作ると その表面の空気が湿度の決められた湿り空気となるので、センサをその空気中に 置くことで検定が可能になる。


表 3.9: 塩の飽和水溶液と平衡状態にある空気の相対湿度(Rh%) ※JIS B 7920:2000
塩の種類 10 20 30 40
硫酸カリウム K$_2$SO$_4$ 98.2$\pm$0.8 97.6$\pm$0.6 97.0$\pm$0.4 96.4$\pm$0.4
塩化カリウム 86.8$\pm$0.4 85.1$\pm$0.3 83.6$\pm$0.3 82.3$\pm$0.3
塩化ナトリウム 75.7$\pm$0.3 75.5$\pm$0.2 75.1$\pm$0.2 74.7$\pm$0.2
臭化ナトリウム 62.2$\pm$0.6 59.1$\pm$0.5 56.0$\pm$0.4 53.2$\pm$0.5
炭酸カリウム 43.1$\pm$0.4 43.2$\pm$0.4 43.2$\pm$0.5 -
塩化マグネシウム 33.5$\pm$0.3 33.1$\pm$0.2 32.4$\pm$0.2 31.6$\pm$0.2



Ken Kishimoto 2014-06-02