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差圧式圧力計

差圧センサの基本的なものは, 連通管の原理を用いた [まのめーた]マノメータといわれる 図3.42に示すようにU字型のガラス管を用いた差圧センサである。 差圧は液柱の差の長さに液体の密度を乗じて, $\Delta P=\rho g\Delta\ell$ と して求める。

気体の少流量計測やピトー管などで 10m/s 以下の流速を計測する場合 には 水柱 10mm 以下の圧力を計測することになる。 このため, 図3.43のようにマノメータを傾斜させて, 上の式の gを小さくする方法や, 図3.44のように 液面を測るU字管に 直径の大きな管を 接続し, U字管内の液体Aの上部に比重がわずかに異なる(小さい)液体Bを入れるという 方法で 断面積比を拡大率するとともに, 2つの液体の比重差を用いて微圧差をρ を小さくして 計測する方法もある。

図 3.42: 機械式差圧センサ
\includegraphics[scale=0.7]{TgifFigs/meas-pdif.eps}
図 3.43: 機械式傾斜微圧計
\includegraphics[scale=0.7]{TgifFigs/meas-presgr.eps}

この方法を電子化するために底部に超音波センサを取りつけると 4つ以上のエコーを得ることができる。 このエコーのうち速い2つのエコーの時間差と下部の液体中の音速の 積が$\Delta h_2$になる。 この時、用いられる液体は、 水-トルエン(0.867g/cm3,20), 水-ベンゼン(0.880g/cm3,20), 四塩化炭素(1.594g/cm3,25)-水 の組合わせが用いられるが蒸気に麻酔性を持つものや微毒性物質でもあるので、 注意が必要である。 水や気体の圧力では水を封液とした四塩化炭素を用いやすい。 トルエン、ベンゼンは揮発性の単一物質であるが キシレンは異性体の混合物である。 比重を検定しておけば 非揮発性のテレピン油(約 0.9)なども用いることもできる。 超音波を用いるときには 液体中の音速は温度の影響を強く受けるので、予め温度で補正する必要がある。

図 3.44: 機械式微差圧センサ
\includegraphics[scale=0.7]{TgifFigs/meas-acpdif.eps}

3.44で、混合しない2つの液面差$\Delta h_2$と すると、

\begin{displaymath}
\Delta P = \left(\rho_1\frac{S_1}{S_2}+\rho_2 \right)g\Delta h_2
\end{displaymath}

となり、ほぼ S1/S2 が液面差の増幅率になる。

また,$\Delta\ell$ の計測の精度を向上させる方法として, ゲッチンゲンマノメータと呼ばれる差圧を顕微鏡で読みとる計測方法もある。

3.42に示すように 金属の変形やシリコン結晶の変形を用いる場合には 0.01〜5 MPa という範囲が多い。 非腐食性ガス向きで使われる ダイアフラム式では変位量が材質と径と厚みによって決まるので、 砲金や青銅という 弾性変形量を大きくとれる金属で製作したダイアフラムを用いて, 圧力差を移動量として差動変位計(作動トランス)などで計測する方法である。 このダイアフラム式は差圧として0.1Pa〜20MPa という 広い範囲の圧力測定に使用できる。

この他に微圧計としてレーレーゲージ、チャットックゲージ、ブラッドショー微 圧計などがある。



Ken Kishimoto 平成19年3月18日