next up previous contents index
Next: 圧力ピックアップ Up: 差圧式圧力計 Previous: 差圧式圧力計   目次   索引

機械式微差圧計

3.62のように 液面を測るU字管に 直径の大きな管を 接続し, U字管内の液体Aの上部に比重がわずかに異なる(小さい)液体Bを入れるという 方法で 断面積比を拡大率するとともに, 2つの液体の比重差を用いて微圧差を$\rho$ を小さくして 計測する方法もある。

この方法を電子化するために底部に超音波センサを取りつけると 4つ以上のエコーを得ることができる。 このエコーのうち速い2つのエコーの時間差と下部の液体中の音速の 積が$\Delta h_2$になる。 この時、用いられる液体は、 水-トルエン(0.867g/cm3,20), 水-ベンゼン(0.880g/cm3,20), 四塩化炭素(1.594g/cm3,25)-水 の組合わせが用いられるが蒸気に麻酔性を持つものや微毒性物質でもあるので、 注意が必要である。 水や気体の圧力では水を封液とした四塩化炭素を用いやすい。 トルエン、ベンゼンは揮発性の単一物質であるが キシレンは異性体の混合物である。 比重を検定しておけば 非揮発性のテレピン油(約 0.9)なども用いることもできる。 超音波を用いるときには 液体中の音速は温度の影響を強く受けるので、予め温度で補正する必要がある。


\begin{wrapfigure}
% latex2html id marker 4653 [15]{r}{50mm}
\includegraphics[s...
...s/meas-acpdif.eps}
\caption{機械式拡大微差圧センサ}
\end{wrapfigure}
3.62で、 混合しない2つの液面差$\Delta h_2$とすると、 はじめ、液面差はゼロであったので、液体は収縮しないとして

\begin{displaymath}
\Delta h_1 S_1 = \Delta h_2 S_2
\end{displaymath}

圧力差は2つの液面の差の和であるので、

\begin{eqnarray*}
\Delta P &=&(\rho_1\Delta h_1 +\rho_2(\Delta h_2-\Delta h_1))...
...frac{\rho_2}{\rho_1}\frac{S_1-S_2}{S_2}\right)\rho_1\Delta h_1 g
\end{eqnarray*}

となる。ここで、$S_1\ll S_2$とすると、$S_1$が無視でき、

\begin{displaymath}
\Delta P = (\rho_1-\rho_2)\Delta h_1 g=\frac{1}{\alpha}\rho_1\Delta h_1 g
\end{displaymath}

となり、密度差の逆数 $\rho_1/(\rho_1-\rho_2)$が液面差の増幅率$\alpha$になる。 水-トルエンで7.52, 水-ベンゼンで8.33, 四塩化炭素-水で2.68倍となる。 傾斜マノメータと組みあせ、50倍程度が限界となる。 $S_1/S_2 \approx 100$ 程度のものが使われる。 図3.62の 細管での液体の粘度のため、応答性は高くない。

この他に微圧計としてレーレーゲージ、チャットックゲージ、ブラッドショー微 圧計などがある。

図 3.63: 微差圧計
\includegraphics[scale=0.7]{Figs/manometer_gettingen.eps} \includegraphics[scale=0.6]{Figs/manometer_vets.eps} \includegraphics[scale=0.6]{Figs/manometer_asukaniya.eps}
(A) ゲッチンゲンマノメータ (B) ベッツマノメータ (C) アスカニアマノメータ



Ken Kishimoto 2014-06-02