山根さんの「無農薬野菜」と岸本のコメント
[岸本]
すごく羨ましい趣味です。
親父がまだ元気だったころ,時々一緒に畑にいったが,その時,畑仕事と言う
重労働は私のように運動不足となりがちな職業にとってはとっても生産的である
ことを発見した。「晴耕雨読」という熟語があるがこれは単に勤勉さを表す言葉
ではないことがわかって感激したことを覚えている。「百丈清規」という中国の
偉い禅師百丈が禅苑での生活の規則を決めたものがある。この中に「一日作さざ
れば一日食わず」というのがあるが,改めて爽やかに解釈できた気がし,この中
に科学的合理性の匂いがするので好きである。
しかし,たくさん趣味がある人が与論には多いな。きっと,海にちょっといく
のも趣味でしょう。私には与論で泳ぐのが趣味ですとはっきり言えるのに,でも
与論の人には趣味にならない。
[山根]
さっき工場で無農薬水耕をやるTVをみていたら,盛んに無農薬を強調していた。
だが,人工灯に照らされ培養液だけで大丈夫か。みればきれいなレタスやほうれ
ん草だったが、ありゃモヤシのお化けだ、野菜は深い緑でなければだめだ。
[岸本]
何か勘違いしてません?。無農薬は自然野菜ではありません。人工無農薬と呼ば
ない欺瞞に引っかかっちゃだめですよ。保護過剰育成と思いません?。虫のいな
い培養液だから農薬がいらないのです(発想は逆)。塵と水の話を思い出して下さ
い。土中のバクテリアの働きが無視されています。それにそれに農薬とはなんぞ
やと考えると培養液は薬では無いのかと言いたくありませんか?
私は,人工野菜には批判的です。できるだけ,養殖物や人工物は避けています
が致し方ないかなとも思っています。
[山根]
それに十分な有機肥料と十分な水をやれば成長力があり虫が付きにくい、育成が
悪いと虫が付く。ここのところは不思議だが,ふさふさと成長しているのは見る
からにおいしそうで虫もたくさんよりそうなものだが,実際逆で、貧弱なものほ
ど多く虫が付く。
[岸本]
果実,花などを持つ植物,ゴンズイ等の小魚,昆虫等の中には成長過程で,捕食
動物には有毒な物質を持つものは多いことはご存知ですよね。ユーカリなどはズーッ
と有害ですが。
成熟すると,植物は受粉のために有害物質を匂いや糖質に代えて虫を呼びます。
動物や昆虫は,フェロモン(?)に代えたりするものもいます。
これらはすべて,進化と言う歴史ですね。
優性遺伝と言う環境強対応性のものが残り,それに依存する人間をはじめとする
動物が消化方法や分解酵素を変えて適応して行くのです。
人工野菜はこのメカニズムを無視したところにあるから批判的になるのです。
嗜好からやわらかい野菜,調理しやすい,ビタミン価の高いものと突き詰めて行
くと「工場で生産する野菜」という答が出てくる。しかし,これに依存する人間
が徐々に駄目になって行く。
野菜になる植物は,一年草が多いので動物などより品種改良が楽なのです。収
穫率をあげるため,ほとんどの野菜が改良されてきました。その意味ではみんな
人工野菜です。
私は,ほうれん草,じゅんさい,香味野菜など虫には毒になりそうでも人には
問題の無いものが好きで,レタス,トマト,キュウリなどはできるだけ生で食べ
るようにしています。それに最近は都市圏にも自然野菜が出回るようになってい
ます。
[山根]
それにふさふさしていても虫はある程度つく。そういう野菜を嫌ったらだめです。
それと、野菜に対して一番悪い考え方は、グルメのために季節はずれの野菜を
食べようと言う考えだ。野菜は種をばらまいておいたら時期になったら自分で生
えてきます。時期がこないとふつうにはじぇったい生えてこない。時季はずれに
するからたくさんの農薬がいる。それに生命力が弱いからなおさら病気になりや
すい。いたちごっこです。
[岸本]
それにしても与論の野菜はうまい。年に一度,竹岡のじっちゃんが与論の野菜を
送ってくれるのですがうまい。いい気候ですね。ほんとの食通は時期外れの野菜
は食べません。どんな野菜でもやっぱりまずい。与論でとれる鮭(聞いたことな
い)がうまいかどうかと同じ。ほっけもしゃけもやっぱり北海道。
[山根]
夏は果菜、カボチャ、きうり、トマトなどで冬はキャベツ、ほうれん草、レタス、
大根などです。
[岸本]
こりゃ,与論でなけりゃだめだ。
[山根]
そうはいっても都会ではできないでしょうが。近隣から来る無農薬野菜でも私は
季節はずれの野菜はだめだと思います。
無農薬野菜と言いながらぜんぜん虫が入ってないのは信じられない。
[岸本]
完全に虫も雑菌もシャットアウトした無菌室の隔離病棟で育った野菜ですので,
虫はいません。でも,無菌室を出たらすぐに食べましょう。野菜が肺炎を起こして
毒に変わる前に(^_^)。
野菜,幽霊こんなものを通じて与論の本質が徐々にわかってくるような気がす
る。ちょっと遠いけど。