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熱機関

予習なくして合格はない。

ヒートエンジンとヒートポンプ

熱機関は、仕事を熱に、熱を仕事に変換する機関全てを指す。熱が人間に代わっ て大きな動力を発生してくれることは、レオナルド・ダ・ビンチの時代からわかっ ていたらしい。しかし、ニューコメン Thomas Newcomen の熱機関(18世紀はじめ)が ワット James Watt によって改良されたことから始まった。
この熱機関は、工業熱力学の中で最も重要な章であ る。しかし、その考え方は単純で理解し易い。しかし、少し進むとこの考え方は エントロピに至り、難解となる。

ここでは、添え字に約束事をする。 添え字 1 は、いつでも高温側を表し、 添え字 2 は、いつでも低温側を表す。

ヒートエンジン

(ヒート)エンジンは、熱を仕事に変える熱装置。
内燃機関やジェットエンジン、 発電所やロケットもこのエンジン。
heat-engine int-engine
Q1 -W -Q2 = 0

がエネルギー出入りを考えて、入を 出をとして立てた熱バランス式。

材料である入れたエネルギー Q1 に対して、仕事W が製品であるので、 熱効率η
HeatEfficiency
となる。
小さなエンジンの図も爆発して高温になったガスからエネルギー Q1 を得てピストンが下がり W1 、 排気する時にまだ高温のガス Q2 を捨てる。 そして、はずみ車(フライホイール)の慣性 W2 で吸気と圧縮を行う。
Q1 -W1 -Q2 + W2 = 0

ヒートポンプ

ヒートポンプは、モータなどの動力を使って、低温から高温に熱を移す装置。

この場合、ポンプ動力で熱を移動するので、入力はポンプ動力、出力は熱となる。 この熱が2つあるので、 ヒートポンプは2種類ある。エアコンを想定すればよい。 温風機のように1つはそのままヒートポンプで熱を組み上げて使うもの、 もう1つはクーラーのように汲み上げられる側のものである。 前者はヒートポンプといい、Q1 が製品。 後者は冷凍機といい、Q2 が製品。
heat-pump よって、2つの性能値の定義となる。この性能値は熱効率とは異なるので、 性能係数(Coefficients of Performance,COPと略称する)とか動作係数とか呼ばれる。 ここでは、COPを用いる。
heat_pump/COP定義
εh はヒートポンプのCOP、 εr は冷凍機のCOPである。 現在の空調機のCOPは、3〜8.0。地域冷暖房では、0.9〜2.2 である。
この εhεr には、 Q1=Q2+W という関係があるので、 εhr+1 であり、 暖房機のCOPが同じ動力なら高くなる。しかし、実際の動作では冷房時のCOPが大きいことが多い。
Copyright 2003 Ken Kishimoto